2023/03/12 16:24

三藤るいさんの酒器を引き続きご紹介します。

とにかく、力強く自身の思う処を追求した末に生まれる造形はとても魅力があります。
材料に始まり、自身の目指す陶芸作品の完成形を探すこと。。
全てをコントロールしようにも、窯の中においては出来ない部分もある。
それを全て丸ごと受け入れて出来上がった作品です。
使う私たちもうつわとして出来上がった作品の中にどんどんその魅力を見つけて、使う程に楽しんでほしいとおもいます。
ではご紹介していきましょう。


粉引唐津ぐい呑

全体にやや赤みを帯び、形は沓形に揺らいでいます。
胴部分の轆轤目のへこみが持った時に手に馴染んでつい手が伸びる、そんなぐい呑です。

見込みが広いので、お酒の香りがしっかりと感じられたり、色味の僅かに変わる部分など目でも楽しめるので
とても良い時間を過ごせると想像できます。


たっぷりと流れる化粧土が覆う高台裏は三日月高台。
土の跡などもうっすらと見え隠れしているのも何とも味わい深いですね。。

春だったら、桜を見ながらの晩酌にぴったりな色と雰囲気です。



青唐津徳利と合わせてみると。。。
瓢型の青唐津徳利の照りの無い肌ととても合います。

とくとくとく。。。。
音も楽しい。






焼成時の温度をやや低めにする事で青唐津の色は落ち着いた鶯色。
そして陶肌は照りの無いマットな質感に。

スッと伸びて端正な印象の瓢型徳利です。
今日は少し洒落て落ち着いてじっくりと飲みたい。。
そんな希望を満たしてくれます。